July 29, 2005

コクトーの愛したイタリア国境近くの街を歩く午後(南仏紀行)

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mentonbeach

3日目はニースから40分ほど電車で揺られてジャン・コクトーが愛してやまなかったイタリア国境近くのマントンに行きました。

 

コクトーは私の大好きな芸術家の1人で、有名な「私の耳は貝の殻、海の響きを懐かしむ」と語ったコクトーの南仏の海をいつか見たいと思っていました。

 

海辺はニースとは雰囲気が違っていて、フランスらしい節度のあるカラフルなパラソル、そしてプロムナード・ド・ソレイユ(太陽の散歩道)と名づけられている海岸通りはきれいに整備されていて、様々な色にコーディネートされた可愛らしいカフェが海沿いに何十件もありました。

 

太陽と海の輝きに包まれながら海沿いの道を歩いていくと、コクトー美術館はこの美しい街の海のそばに建っていました。もとは17世紀の廃墟同然だった要塞を、コクトーは修復し、美術館として生まれ変わらせました。内部の装飾、デザイン、入り口のモザイクの装飾も細部に至るまで自ら指示をだしていたそうです。残念なことに開館を目前にコクトーは亡くなったそうですが...。

 

館内は小さいながらも開放的で、コクトーの世界一色です。コクトーは20の顔を持つ男 (詩人、小説家、脚本家、俳優、画家、映画監督、バレエ…)と言われていましたが、絵画を中心に大きなタピストリー、陶器、絵皿、彫刻、スケッチ、写真などがあり、彼のマルチな天才ぶりを余すところなく鑑賞出来ます。コクトーの作品だけでなく建物と街の空気、海の匂いが合わさった素敵な美術館です。

 

特にマントンの漁師と女を主題にした恋人たちの連作は、コクトーのマントンへの愛情を感じます。恋人たち(漁師と女)がマントンの街で出会い、ワイングラスを傾けたり、愛し合ったり、という日常的な生活の場面を、20枚ほどの作品にしています。今までのコクトーの絵の印象と違い、温かく優しい絵でした。
(マチスもそうですが、南フランス時代の作品はおおらかで幸せ感がありますね)

 

コクトーは、マントン市の依頼で市庁舎の結婚式場の壁画も描きました。今回は日曜日に行ったので残念ながら見られなかったのですが、フランスでも類を見ない、明るく開放的な式場だそうです。市民以外でもここで結婚できるところも大らかなマントンらしいですね(最近はここで挙式をする日本人カップルも多いそうですよ)。マントンにはもう一度訪れたいと思っているので、「結婚の間」は次回の楽しみにとっておきます。

 

また、マントンはレモンが有名です(フランスのレモンはマントンのものがほとんどだそうです)。マントンを歩いていると、看板の柄、せっけん、テーブルクロス、食器、お菓子など街中レモンで溢れています。最近日本でも人気のコンフィチュールで有名なお店Confitures Herbin (コンフィチュール・エルバン)に行きましたが、週末でお休みでした…。レモンやオレンジのコンフィチュールがお薦めみたいなので、行かれた方は是非買ってみてください。

 

たまたま歩いているときに見つけたLa Cure Gourmande(サイトの右上のちかちかしているところをクリックして下さい。店内の様子がわかります。なつかしい!)というお菓子屋さんはお薦めですよ。有名なオリーブの形のチョコもとってもおしゃれです。お土産にも喜ばれます。 

 

ちなみに、ちょうど今日本橋三越で7月31日まで「ジャン・コクトー展」を開催しています。

今回の展覧会は元グッチのデザイナーで現在はスイスの時計メーカー、コルム社のCEOを勤めるワンダーマン氏の約1,500点(個人のコクトーコレクションとしては最大級)に及ぶコクトーコレクションから、デッサン、油彩、水彩、陶芸、ジュエリー、生前交流の深かった堀口大學にコクトー自身が贈ったという貴重な資料など、これまで見る機会が少なかった作品など200点あまりが展示されています。

 

コクトーのファンの方にはもちろん、コクトーを知らなかった方にも時空を越えた美の伝道者コクトーの美の幸福を是非この機会に堪能してほしいです。

 

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この記事へのコメント
TBありがとうございます。

ニースといえば、ヴィルフランシュ・シュル・メールに、コクトーがデザインしたサンピエール教会がありますね。それに『オルフェ』でしたでしょうか、黄泉の国へ繋がる路が駅から教会へ向かう途中にもあったり、コクトーワールドがそこかしこに満ち溢れていて楽しいところですね。ブログ、時々のぞかせていただきます!
Posted by i-41 at July 29, 2005 20:40
i-41さん、ご訪問有難うございます!

サンピエール教会、聞いたことがあります。
またニースに行かないとダメですね。
素敵な情報有難うございます^^

これからも、宜しくお願い致します。
Posted by インフォシェルジュ at July 29, 2005 22:07
こんばんは。久々に覗いてみましたら、南仏にいらしていたなんて、羨ましい!
私の友人が3年前マントンで結婚式を挙げました。(インフォシェルジュさま同様、コクトーが好きで。)結婚の間の写真見せてもらいましたが、本当に温かい雰囲気で素敵でしたよ〜。
私もいつか実際行ってみたいなー。
Posted by madame orange at July 29, 2005 22:33
madame orangeさん、こんにちは。

お友達でマントンで結婚式を挙げられたのですか?
素敵ですね!(うっとり)

私も早く結婚の間見たいです。早速来年かしら^^
Posted by インフォシェルジュ at July 29, 2005 22:44
ジャンコクトー展行きました。
コクトーさんは、芸術のこと
なんでもやったのですね。
バレエや彫刻まで。
多才ぶりには、驚きました。
Posted by 栗原敏彰 at July 30, 2005 00:46
コメントありがとうございました。
ジャン・コクトー展は、明日、占いの仕事にでる前に、三越に寄ってこようと思います。
お昼休みにのぞいてみたら、夏休みのせいか混み合っていて、平日は断念しました。
コクトー美術館、絶対に行きたいところの一つです。
あそこを回られたなんてうらやましい!!(羨望)
高校時代から、映画を発端に、数年おきでコクトーブームを繰り返している和木です。
今回は日本初公開ものがあるのですよね!楽しみです。
Posted by 和木 珠永:☆しあわせになるッ☆〜知ると知らないでは大違い?!~ at July 30, 2005 03:55
あ・・・・・・・・・・・・・
今日までジャンコクトー展やってたんだ!!!
今気づいた私って・・・。。。。
本当に凍り付いてしまいましたよ。。ショック。。
しかもすっごい充実振りですね。。

またあったら絶ーー対に行くぞ!!
Posted by lukes at August 01, 2005 01:17
lukesさん、

今回は南仏の記事に書こうと思ってご紹介が遅れてしまいました(汗)。
コクトーお好きだったのですね。
また絶対あるはずです。
そのときには是非!!ごめんなさーい!!

Posted by インフォシェルジュ at August 01, 2005 06:38
ヨーロッパが大好きで、これまでに7回も行ってしまいました。
南仏を旅したのは、学生時代なので、それから15年以上も経ってしまいました。大学でフランス語を専攻していたので、コクトーにフランソワーズ・サガン、カミュ、エリック・サティー、ゴタールなどにかぶれていました。今でも、大好きで、ボリス・ヴィアンの音楽など聴きながら、デュラスの小説なんか読んでいます。

Only1.beを通して、infociergeさんのサイトよく拝見していますよ。
私は今はイタリアにかぶれていますが、やっぱりフレンチカルチャーはブラボー!です。
Posted by Cizze at August 01, 2005 10:37
TBありがとうございました♪
アート情報満載のすてきなブログですね。
あとでゆっくり拝読させていただこうと思います。
また私のブログにも遊びに来てくださいね!
Posted by 夫をネタにするブログ。 at August 03, 2005 20:57
素敵なページを発見!すると、コクトー、マントン、南仏!興味深い旅行記でした。私も10年前に学生の一人旅でここを訪れ、のんびり歩いたのを思い出しました。その頃はまだブログカルチャーも無く、ノートとペンで日記を書いていました。懐かしい綺麗な写真を見れて本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
Posted by Turquoise at September 23, 2005 14:09
夫をネタにするブログ。さん、こんにちは。

ご訪問有り難うございます。
(お返事が遅くなってしまってごめんなさい!!)

これからも、どうぞ宜しくお願い致します。

Posted by インフォシェルジュ at September 23, 2005 17:21
Turquoiseさん、はじめまして!

旅行記を読んで頂きまして、どうも有り難うございます。
マントン、美しく素敵な街ですよね。
またいつか訪れたいです。

写真喜んで頂けてよかったです。
これからも、どうぞ宜しくお願い致します!


Posted by インフォシェルジュ at September 23, 2005 17:24